へたうまに乗る

自分で描いたへたなイラストを挿絵に日々の出来事を切り取って紹介します。

どうせなら…

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「どうせならこうしてくれればいいのに…」
自分の力ではどうにもならないことに、日常生活の中で多々出会うことがある。
わずかな希望とどうしようもないことを理解している諦めが入り混じったあの感覚、なんともいえないわびさびを感じる。

 

 

朝。
お腹の調子が良く、朝から快便ウルトラCを決める。
「今日はいい1日になりそうだ!」 と身支度を行い、
さあ、そろそろ家を出ようかと思い立ったところで、お腹に嫌な便意と痛みを感じる。
職場まで我慢できるか…と脳内会議を開いているところに、妙に酸っぱい唾液が次から次へと会議室に飛び入っては伝令が飛び交う。
「これヤバイやつだって!」
「絶対職場までもたねーって!」
「いいのか!? 電車を貸切にするつもりか!?」と。

会議はそこでTHE エンド。
背広を脱ぎ、重い足取りで足早にトイレに駆け込む。
「どうせならさっき一緒に出てくれたらよかったのに…」


昼。
昼食のため、コンビニで弁当を購入し、
「お箸はお付けいたしますか?」と尋ねられたので
「お願いします」と返答。

近くの公園に足を運び、袋を開けるとどこにもお手拭きが入っていない。
今さらコンビニまでお手拭きをもらいに戻る気も起こらない。
「どうせならお手拭きもつけてくれたらいいのに…」
そしてこういうときに限って手にソースがつくのだ。


夕方。
11月も暮れに近づき、職場の事務所がかなり冷え込んできた。
セーターを羽織り、ひざ掛けを装備してもまだ寒い。
エアコンの設定温度を確認するとまさかの『32℃』設定。
「強気の設定だなぁ〜」と驚きつつも「じゃあ何でこんなに寒いんだ?」と疑問を抱く。
よくよく見てみると運転機能がなんと『冷房』表示となっている。

話を聞くとビル全体で冷暖房の切り替えを管理しているらしく、
12月までは冷房設定だそうだ。

ワタシは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の管理人を除かなければならぬと決意した。
ワタシにはビル管理がわからぬ。ワタシは、会社の凡人である。
ホラを吹き、同僚と遊んで暮して来た。
けれども寒さに対しては、人一倍に敏感であった。

32℃設定の冷房よりも、22℃設定の暖房の方が地球にもエアコンにも優しいだろう。
「どうせなら暖房設定にしてくれたらいいのに…」